「TUNAMI」
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小  虎 てっ、てえへんだ、師匠!安倍内閣が「憲法改正国民投票法」を通そうとしているってえじゃありませんか。あのバカボン野郎、なにしでかすかわかったもんじゃねえ。

どん兵衛 どうしたんだい、そんなにあわてて知らせに来なくっても、そのことなら新聞読んで承知だよ。

小  虎 だって、以前、師匠は国民投票は2007年7月15日にあるだろう、って言ってましたよ。国民投票は毒まんじゅうだってえよく話してたじゃありませんか。2007年はことしだよ。なのに、国民投票の話なんかありゃしねえ。そんな心配なら、教えてやろうってとんできたってえのに、承知だよとはごあいさつじゃありませんか。
 ところで、その「投票法」って、どんなところが問題か、ちょっと、あっしに、教えておくんなせえ。


どん兵衛 おいおい、お前さんは、また投票法案の中身も知らないのに騒いでいるのかい。おっちょこちょいだねえ。

小  虎 いや、じつは、熊ガエルのヤローが、とにかくたいへんだから国会に行こうっていうから「中身もわからないで反対しちゃあいけないよ」ってさとしてやろうと思ってね。このあいだは「北朝鮮が攻めてくる」ってゲコゲコ大声出していたと思ったら、こんどは「国民投票法」。まったくマスコミにすぐのせられて鳴く、こまったカエルです。

どん兵衛 ひとのことは言えないよ。まず、第一にカネがある改憲派が勝つように仕組んだ。有料コマーシャルは無制限。第二は、公務員や教育者の意見表明禁止。教育者というのは大学の憲法学者も含むね。総計で500万人の国民の口を封じる。第三に、どんなに投票数が少なくても賛成票が反対票を上回れば改憲が承認されたとみなす。例えば、投票率が5割程度だとする。すると有権者の5分の1、5人にひとりが賛成すれば改憲になるようにしてある。

小  虎 ひどいもんですね。当然、国会で民主党は反対するんでしょうね?

どん兵衛 はずれ!去年12月段階で、民主党の修正案がほぼとりこまれて、これだ。いまあげた問題点について、対立点はほとんどない。民主党は論憲とか、創憲とか言っているが、改憲政党であることを忘れちゃあいけないよ。まもなく、ころあいを見はからって改憲案をだすよ。この国民投票法は改憲派に有利なように、改憲のハードルを低くしたものだから。審議が始まったら最後、一週間か10日で通過するね。

小  虎 なら、反対してもムダか。よし、熊のヤツに教えてやろう。師匠、そいじゃあ、ごめんなすって。

どん兵衛 まて、まて、だれがムダと言った。あべこべだよ。それこそ、反対はしっかりやっておくべきだよ。ただし、永田町に行ってもらちがあかない。改憲派は、なぜ、アンフェアで、ズルな投票法をつくるのか。これを国民全体に暴くことが肝心だ。これは、改憲をとめるための大切な一歩だよ。国民投票法は、数年前から準備され、当初の予定では、今年2007年7月15日の参院選が投票日だった。自、公、民、国会の九割の議員は改憲派。いつでもやれた。しかし、遅れに遅れて、今となった。

小  虎 いったい、なぜですか、師匠。

どん兵衛 
改憲派は、一方でおびえているんだよ。憲法の運命は、左翼でも、右翼でもない、5000万人の投票する「中翼」がにぎっている。なるほど戦後60年を過ぎ、戦争体験世代はどんどん死んでいる。改憲派は六十年間、平和憲法を憎んできた。耐えがたきに耐え、忍びがたきをしのんできたんだなあ。しかし「中翼」は、これまで平和憲法があって困ったことなど一度もない。どうだい、おまえさん、九条二項でおまんま食い上げなんて目にあったことあるかい?

小  虎 いや、けんかでメシは喰えねえって、さとってヤクザの道におさらばしたぐらいですから。

どん兵衝 九条二項のおかげで、税金ドロボーなんてバカにされ、日陰者として、悔しい思いをしていたのはごく一握りの戦争屋だけ。日本国はじまって以来の国民投票に国民一人一人がどう出るか、改憲派は5000万人「中翼」の動きが読めない。ヘタをすると失敗する。とくに、ヨーロッパで「EU憲法」が否決された。これは、痛かった。もし、ここで失敗したならば、もう数十年、百年と、耐えなければならなくなる。この心配が、こずるい「投票法案」を生んだ。きたないことをやろうとしているから、カネと力で改憲反対運動を押さえようとする。改憲派の本質が、マル見えだ。

小  虎 チャンス、っていうことですね。

どん兵衝 
法案はまちがいなく通る。しかし、国民投票法は津波を告げ知らせる、白い波がしらだ。改憲派の怨念は深くて、津波のエネルギーは強大だ。問題は、この津波の本当の姿を告げ知らせることだよ。目的は、ただひとつ。「九条二項殺し」(戦力不保持、交戦権否認の削除)。そのために、戦争屋は、憲法改正案に「人格権」や「環境権」など甘いかおりや味付けをして、改憲賛成をさそう(○をつけさせる)。つまり、毒まんじゅうを国民に食わせ、国民自らすすんで「平和憲法」を殺す、これをねらっているんだ。

小  虎 そりゃあ、てーへんだ。ところで、師匠、その津波を止める方法ってのは、ねえんですかい?

どん兵衡 バカだねえ、津波は昔からとめる方法はないんだよ。きたら逃げる。まきこまれないようにする。おまえさんみたいに、向かっていくタイプがいちばん危ないよ。どんなうまそうな話にものらない。これが最強の津波対策だよ。「国民投票は毒まんじゅう」。食わない、どんなにうまそうな改正案でも、全部×印を打つ。「国民投票オール×!」を5000万「中翼」に呼びかけようじゃないか。敵も必死だが、私たちも必死になれば、平和憲法は、もう、50年、いや、100年、戦争屋の手錠となって生き残るだろうよ。

小  虎 戦争屋けちょんけちょん。ざまーみろってんだ。「TUNAMI」なだけに、国民投票「サ(ん)ザンオール×」。

どん兵衛 おあとがよろしいようで。


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